介護福祉の仕事紹介-現場からの発信

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホーム 香樹の里

https://www.kusunoki.or.jp/(別サイト)

「特別養護老人ホーム香樹の里」は、定員88床(うち短期入所3床)の従来型の施設で、介護職員数は34名、2つのフロアの日勤帯の介護職員は各7名、夜勤帯は各2名を配置となっています。従来型は、職員が複数人いることから、チームワークでケアに取り組める特徴があります。また、近隣にある同法人の地域密着型通所介護(デイサービス)は地域の町内会からの要望で町内会館と合築され、地域の社会資源としての役割を担っています。

サービス提供をする上で大切にしていること

「香樹の里」を運営する社会福祉法人楠会では、「思いやり・楽しさ・安心のある家庭的なサービス”の提供」を理念に掲げています。その実現のために大切にしているのが、信頼関係です。ご利用者はもちろんのこと、そのご家族や地域の方々と積極的にコミュニケーションを図りながら、心のこもったサービスを提供しています。

ご利用者が安心して生活できるよう心を配りつつ、「香樹の里」では、定期的にレクリエーションやイベントを開催し、また、ご利用者一人ひとりの要望に応じた個別支援も行っています。
 ショッピングや温泉施設に出かけたり、海釣りを楽しんだりと介護職員が同行して、それぞれの要望にお応えしています。病気療養中の利用者から「馴染みの喫茶店でゆっくり過ごしたい」との要望に応えたこともありました。ご利用者はやりたいことを実現できたことで、「自分にはまだまだ気力と体力があるんだ!」と実感されたようでした。
 介護職員が医師や看護師、ケアマネジャーと相談しながら、個別支援の企画を練り上げます。ご利用者のうれしそうな笑顔を見たときの達成感は何物にも代えがたく、介護の本質を実践で知る、貴重な学びの機会にもなっています。

多様な人材の参入への取り組み

「香樹の里」では、20代から60代の幅広い年齢層の介護職員たちが活躍しています。
求職者の中には、「正職員はハードルが高い」と躊躇される人もいます。週2~3日の勤務からスタートするケースもあります。
 ケアアシスタントの場合、食事の配膳やベッドメイキング、清掃などが中心で、身体介護は行いません。このように介護の仕事が初めての人でも挑戦しやすく、まずは自分のできる範囲でやってみて、徐々に経験を積んでから正職員に昇格するケースも少なくありません。

近年では外国籍の人材採用にも注力し、現在では、インドネシア国籍の介護職員が3名在籍しています。日本人の介護職員たちとも活発にコミュニケーションをとりながら専門性を高め、なかには正職員に登用される例もあります。

職員育成の取り組み

入職時には法人理念や職員心得、介護職の基礎知識などについて行い、入職後の試用期間の3か月間はOJTで、先輩職員らの指導のもと介護技術や仕事の流れを伝えます(最大で6か月ほど)。
 併せて、Off-JTとして排泄介助、移動移乗介助、褥瘡予防などやその後は、全体で月1回程度、定期的に、介護技術や権利擁護、感染症対策、事故防止対策、認知症、ターミナルケアなどをテーマに行っています。

さらに、スキルアップを促すため、常勤職員を対象に資格取得支援制度を設け、介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修の受講費・受験費を法人が負担しています。
 また、個々のキャリア相談やメンタルケアを目的とした面談も定期的に実施しており、仕事の不安解消をサポートし、目標達成に向けたアドバイスやフィードバックを行っています。

職場環境への取り組み

介護職員には、やりがいをもって仕事を続けてほしいと考え、職場環境の整備にも積極的に取り組んでいます。
 たとえば、ご利用者の安全と介護職員の負担軽減のために、心拍異常や転倒転落事故予防に役立つ見守り機器と見守りカメラを設置したり、できるだけ腰に負担をかけずに入浴介助ができるよう、昇降機能付きストレッチャーなどの最新機器も導入しました。

夜勤業務においては、ある程度経験を積んだ職員が担当します。しっかりと対応力を身に付けてから業務に携わるので、介護職員にとっても、ご利用者にとっても、安心感があるようです。

※データ等の情報は2024年2月時点のものです。

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